
「いつも同じ方向ばかり向いている」「頭の形が少し歪んでいる気がする」——赤ちゃんの向き癖に気づいたとき、多くの保護者の方が不安を感じます。向き癖は乳児期によくみられる状態ですが、早めに正しい対処法を知ることが大切です。
このページでは、赤ちゃんの向き癖の原因や治し方について、大阪府堺市東区のななほしクリニック(形成外科・皮膚科)がわかりやすくお伝えします。セルフケアでできること・医療機関に相談するタイミングまで、順を追って解説します。
- 赤ちゃんの向き癖が起こる原因とそのメカニズムがわかる
- 自宅でできる向き癖の治し方・ポジショニングの工夫がわかる
- 医療機関(形成外科)への相談が必要なサインとヘルメット治療について知ることができる
- ▸ 赤ちゃんの向き癖とは?よくある悩みと保護者の不安
- ◦ こんなお悩みはありませんか?
- ◦ 向き癖は珍しいことではありません
- ◦ 「様子見」でいいの?よくある誤解
- ▸ 向き癖の原因・仕組みを知ろう
- ◦ 向き癖と頭の形の変形(斜頭症・短頭症)について
- ▸ 自宅でできる向き癖の治し方・ポジショニングケア
- ◦ 向き癖を和らげる寝かせ方の工夫
- ◦ ポジショニングの限界と注意点
- ▸ 医療機関での向き癖・頭の形の治療について
- ◦ 理学療法(リハビリ・ストレッチ)
- ◦ ヘルメット治療(頭蓋形状矯正ヘルメット)
- ◦ 形成外科に相談するタイミングの目安
- ▸ ななほしクリニックの形成外科へのこだわり
- ▸ よくある質問(FAQ)
- ◦ この記事のまとめ
- ◦ 監修医師プロフィール
赤ちゃんの向き癖とは?よくある悩みと保護者の不安

生まれて間もない赤ちゃんは、1日の大半を寝て過ごします。その際にいつも同じ側を向いてしまう状態が「向き癖(むきぐせ)」です。生後数週間〜数か月の赤ちゃんによくみられ、特定の方向ばかり頭を傾ける傾向があります。
こんなお悩みはありませんか?
- 「いつも右(左)ばかり向いていて、逆を向かせるとすぐ戻ってしまう」
- 「頭の片側が平らになってきた気がする(絶壁・歪みが気になる)」
- 「首の筋肉が硬くなっているようで、動きが少ない気がする」
- 「健診では様子見と言われたが、このままで本当に大丈夫か不安」
向き癖は珍しいことではありません
向き癖自体は乳児期にとてもよくみられる状態です。しかし、放置すると頭の形に影響が出ることがあるため、原因を理解したうえで早めにケアを始めることが望まれます。特に生後6か月までの時期は頭蓋骨が柔らかく、外からの圧力の影響を受けやすい時期です。心配なことがあれば、一人で悩まずに形成外科や小児科などへ早めにご相談されることをおすすめします。
「様子見」でいいの?よくある誤解
「そのうち自然に治る」と思って対処が遅れてしまうケースがあります。軽度の向き癖は成長とともに改善することもありますが、頭の形の変形が進んでしまうと、修正が難しくなる場合もあります(個人差があります)。早い段階でポジショニングや医療的なアプローチを検討することが、より良い結果につながりやすいといわれています。
向き癖の原因・仕組みを知ろう
向き癖にはさまざまな原因が考えられます。ひとつの原因だけでなく、複数の要因が重なっている場合も多いです。代表的な3つの原因をポイント別に整理しました。
赤ちゃんは子宮の中で長期間にわたりほぼ同じ姿勢で過ごします。胎内での位置関係や、分娩時に頭部に加わる圧力などが、生まれた後の向き癖のきっかけになることがあります。特に胎位や分娩経過によっては、首の筋肉に左右差が生じやすくなります。
胸鎖乳突筋(首の側面にある筋肉)の一方が硬くなったり短縮したりすることで、頭が一方向に傾く「筋性斜頸」という状態が向き癖の原因になることがあります。首の片側に硬いしこりのようなものを触れる場合は、小児科や形成外科での診察をおすすめします。多くの場合は理学療法(ストレッチ)で改善が期待できるとされていますが、早めの対応が大切です(個人差があります)。
授乳の際や寝かしつけの体位など、日常の習慣が向き癖を強化することがあります。赤ちゃんは明るい光や親の顔・声の方向に向きやすいため、いつも同じ環境で寝ていると特定方向への向き癖が定着しやすいという側面もあります。また、頭の柔らかい時期に同じ箇所に体重がかかり続けると、頭の形に変形(位置的頭蓋変形)が生じる場合があります。
向き癖と頭の形の変形(斜頭症・短頭症)について
向き癖が続くと、常に圧力がかかっている側の頭が平らになる「斜頭症(しゃとうしょう)」や、後頭部全体が平らになる「短頭症」が生じることがあります。これらは位置的頭蓋変形とも呼ばれます。見た目の問題だけでなく、顔の非対称性や耳の位置のずれなどにつながることもあるとされています。変形の程度によって、セルフケアで対応できる場合と、医療的なアプローチが必要な場合があります。
自宅でできる向き癖の治し方・ポジショニングケア

向き癖が軽度〜中等度の場合、日常生活のなかでのポジショニング(寝かせ方の工夫)が向き癖の改善に役立つことがあります。以下の方法を参考にしてみてください。
向き癖を和らげる寝かせ方の工夫
赤ちゃんは音や光の方向を向こうとする性質があります。普段向き癖がある方向と反対側から声をかけたり、おもちゃを見せたりすることで、自然に反対方向を向く機会を増やすことができます。テレビや窓など、赤ちゃんが向きやすい刺激の位置を意識的に変えてみることも役立ちます。
毎回同じ腕で抱っこして授乳していると、頭の向きが固定されやすくなります。できる範囲で左右の腕を交互に使って授乳することで、頭にかかる圧力をバランスよく分散させることが期待できます。
起きている間に保護者が目を離さない状態でうつぶせにする「タミータイム」は、後頭部への圧力を和らげるとともに、首や体幹の筋肉を鍛えるのに役立ちます。1回数分から始め、徐々に時間を延ばしていくとよいでしょう。必ず目を離さないこと、眠ってしまったらあお向けに戻すことが大切です。
ポジショニングの限界と注意点
自宅でのポジショニングケアは、向き癖の改善を目指すうえで有効な手段のひとつです。しかし、変形の程度が大きい場合や、筋性斜頸などの身体的な原因がある場合には、セルフケアだけでの改善が難しいこともあります。
⚠ 安全のためにご注意ください
市販の「向き癖防止クッション」「まくら」などを使用する際は、窒息リスクに十分な注意が必要です。特に就寝中の使用は推奨されていない場合があります。使用前に必ず医療機関または製品の指示に従ってご確認ください。また、頭の形の変形が気になる場合は、セルフケアだけで判断せず、早めに形成外科や小児科へご相談されることをおすすめします。
医療機関での向き癖・頭の形の治療について
ポジショニングケアで十分な改善が得られない場合、または最初から変形の程度が中等度以上と判断された場合には、医療機関での対応が検討されます。向き癖・頭の形の変形に対する主な医療的アプローチをご紹介します。
理学療法(リハビリ・ストレッチ)
筋性斜頸が原因の場合は、医師などの指導のもとで首の筋肉を柔軟にするストレッチを行います。多くの筋性斜頸は、早期からの適切なストレッチで改善が期待できるとされています(個人差があります)。保護者の方がご自宅で行う場合も、必ず医療者から指導を受けた方法で実施することが大切です。
ヘルメット治療(頭蓋形状矯正ヘルメット)
頭の変形が一定以上の場合、頭蓋形状矯正ヘルメットを使用する「ヘルメット治療」が選択肢のひとつとなります。
✔ ヘルメット治療のメリット
- 赤ちゃんの頭の成長を利用して形状を整えることが期待できる
- 身体への負担が少なく、日常生活を送りながら治療できる
- 成長が著しい時期(生後3〜6か月頃からの開始が多い)に効果が期待されやすい
⚠️ ヘルメット治療の注意点・リスク
- 1日22〜23時間程度の装着が必要なため、親子ともに慣れるまで時間がかかる場合がある
- 装着部にあせもなどの皮膚トラブルが生じることがある
- 定期的な調整・通院が必要
- 自由診療(保険適用外)となる
- 開始時期・対象の判断は医師の診察が必要で、効果には個人差がある
ヘルメット治療は適切な時期に開始することが重要とされており、一般的には生後6か月頃までに開始されることが多いとされています(個人差があります)。頭蓋骨の成長とともに形状を整えていくため、時期を逃さないためにも「少し気になる」段階で早めにご相談されることをおすすめします。
形成外科に相談するタイミングの目安
- 生後1か月以降も向き癖が固定しており、反対側を向かせることが難しい
- 頭の片側が明らかに平らになってきた、または左右の耳の位置がずれて見える
- 首の片側に硬いしこりのようなものを触れる
- 生後3〜4か月を過ぎてもポジショニングケアで改善がみられない
上記のような状態に当てはまる場合は、なるべく早めに形成外科や小児科へご相談ください。堺市東区のななほしクリニックでも、向き癖・頭の形に関するご相談を形成外科(頭のかたち外来)にてお受けしております。
ななほしクリニックの形成外科へのこだわり

ななほしクリニックは、大阪府堺市東区・南海高野線「初芝駅」前のクリニックモール「メディカルスクエア初芝駅前」2階にあります。形成外科・皮膚科・婦人科・美容皮膚科を併設し、子どもから高齢者まで、あらゆる年代の方が通いやすい環境を整えています。
- 日本形成外科学会専門医(医学博士)の院長による診察——院長・久米川真治は和歌山県立医科大学形成外科での経験を持ち、2023年に医学博士を取得。専門的な知識に基づいた診療を行います。
- 頭のかたち外来を開設——向き癖や頭の形のご相談を、形成外科の専門的な視点から承っています。
- 子どもから高齢者まで幅広く対応——外傷・熱傷、皮膚・皮下腫瘍、巻き爪・陥入爪、傷あと・ケロイドなど、体表面のお悩みに幅広く対応しています。
- 日帰り手術への対応——リンパ管静脈吻合術をはじめとする専門性の高い手術にも日帰りで対応しています。
- 婦人科は女性医師が担当——女性専用の待合室を設けており、保護者の方ご自身のお悩みもあわせてご相談いただけます。
- クリニックモール内で複数科が連携——同じモール内の小児科をはじめとする各科と連携しており、必要に応じてスムーズな対応が可能です。
⚕ 院長 久米川 真治 より
専門はリンパ浮腫の治療ですが、急性疾患や慢性疾患を問わず、子どもからお年寄りまで、すべての患者さまの生活の質を向上させるお手伝いをしたいと考えております。赤ちゃんの向き癖や頭の形のお悩みも、形成外科の専門的な視点から丁寧に診察させていただきます。一人ひとりの患者さまに対して丁寧な診療を心がけ、安心してご相談いただけるクリニックを目指してまいります。
ななほしクリニック 院長 久米川 真治
よくある質問(FAQ)
Q. 向き癖はいつ頃までに治した方がいいですか?
頭蓋骨が柔らかく成長が著しい生後6か月頃までが、ポジショニングケアやヘルメット治療の効果が期待されやすい時期とされています(個人差があります)。変形の程度や状態によって異なりますので、「気になる」と感じた段階でなるべく早めに形成外科や小児科へご相談されることをおすすめします。当院でも、乳幼児のご相談を形成外科にてお受けしております。
Q. 向き癖と斜頸(しゃけい)はどう違うのですか?
向き癖は特定の方向を向きやすい状態全般を指しますが、「斜頸」は首が傾いている状態のことをいいます。向き癖の原因のひとつに「筋性斜頸」(首の筋肉の短縮)があり、この場合は首のケアと並行して頭の形のケアが必要になることがあります。首の片側にしこりのような硬さを感じる場合や、首の傾きが気になる場合は、早めに医療機関を受診されることをおすすめします。
Q. ヘルメット治療はどこで受けられますか?また費用はどのくらいですか?
ヘルメット治療は、専門の装置を扱う医療機関で受けることができます。ヘルメット治療は自由診療(保険適用外)となり、当院の費用は42万円(税込)です(ヘルメット製作・治療期間中の診察費用を含みます)。適応の判断や治療の詳細については診察時にご説明いたしますので、まずはご相談ください。料金の詳細は当院サイトの料金表ページもあわせてご参照ください。
📋 この記事のまとめ
- 赤ちゃんの向き癖は乳児期によくみられる状態で、胎内環境・筋性斜頸・日常の寝かせ方の習慣などが原因として考えられます
- 自宅でできるポジショニングケア(声かけの方向を変える・授乳方向を交互にする・タミータイムの導入)は、向き癖の改善を目指すうえで有効な手段のひとつです
- 変形の程度が大きい場合や筋性斜頸が疑われる場合は、早めに形成外科・小児科へ相談することが大切です
- ヘルメット治療は開始時期が重要で、生後6か月頃までに始めることが多いとされています(自由診療・個人差があります)
- 大阪府堺市東区のななほしクリニックでは、形成外科にて向き癖・頭の形のお悩みを丁寧に診察します
赤ちゃんの向き癖・頭の形が気になったら、まずはご相談を
「これって相談していいのかな?」と思うような小さな疑問でも、ぜひお気軽にご連絡ください。大阪府堺市東区・初芝駅前のななほしクリニックで、形成外科の医師が丁寧に診察いたします。WEB予約・お電話どちらでもご予約いただけます。
【形成外科・皮膚科/予約優先制】9:00〜12:00 / 13:00〜16:00(手術のみ) / 16:00〜19:00
※水曜・土曜の16:00〜19:00は休診 休診日:日曜・祝日 ※受付終了は診療時間の30分前まで
〒599-8114 大阪府堺市東区日置荘西町4-35-10 メディカルスクエア初芝駅前203
監修医師プロフィール
久米川 真治(院長)
経歴
2015年3月
和歌山県立医科大学医学部 卒業
2015年4月
和歌山県立医科大学付属病院
2017年4月
和歌山県立医科大学形成外科 学内助教
2022年7月
和歌山県立医科大学形成外科 助教
2023年3月
医学博士 取得
資格・所属学会:資格、日本形成外科学会専門医、臨床研修指導医(厚生労働省)、医学博士、リンパ浮腫保険診療医、弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター、日本形成外科学会、日本フットケア・足病医学会、日本リンパ浮腫治療学会、日本リンパ浮腫学会、日本美容皮膚科学会
※ 本記事は医療広告ガイドラインに基づき、監修のもと作成しています。治療の効果・費用・期間には個人差があります。詳細は必ず医師にご確認ください。






