ワクチン
ワクチン
子宮頸がんは子宮の入り口に発生するがんで、原因はヒトパピローマウイルス(HPV)というウイルスの持続感染です。HPVは多くは自然に排出されますが、HPVの持続感染により子宮頸部の上皮細胞が子宮頸部異形成という前がん状態を経て、徐々に子宮がんへと悪性化していきます。HPVの感染を予防することにより子宮頸がんの発症を防ぐHPVワクチンが開発され、現在世界の70ヵ国以上において国のプログラムとして接種が行われています。現行のHPVワクチンにより子宮頸がんの60〜70%を予防できると考えられており、WHOはその有効性と安全性を確認し、性交渉を経験する前の10歳代前半に接種をすることが推奨されています。欧米先進国や日本においても、ワクチン接種によりHPV感染率や前がん病変の頻度が接種をしていない人に比べて減少することが明らかになっています。しかし、我が国ではワクチンの副反応が問題になりワクチン接種の積極的推奨が停止されていましたが、副反応よりもワクチン接種によるメリットの方が遥かに高いため、ようやく積極的推奨が再開されました。
ただし、いずれのワクチンも100%HPVの感染を予防できるわけではないので、ワクチンを接種した後も、定期的に子宮がん検診を受けるようにしてください。
16、18、31、33、35、45、52、58型
39、51、56、59、68型
対象年齢:
小6(12歳になる年度)の4月2日から高1(16歳になる年度末)の4月1日まで
(期間内に接種完了必要)
HPV16型、18型に対する2価ワクチン
HPV16型、18型、6型、11型に対する4価ワクチン
HPV16型、18型、31型、33型、45型、52型、58型、6型、11型
(6型、11型はコンジローマ予防)
※2価ワクチン(サーバリックス)および4価ワクチン(ガーダシル)は、HPVの中でも子宮頸がんをおこしやすい種類(型)であるHPV16型と18型の感染を防ぐことができます。そのことにより、子宮頸がんの原因の50~70%を防ぎます。
2価ワクチン(シルガード9)は、HPV16型と18型に加え、31型、33型、45型、52型、58型の感染も防ぐため、子宮頸がんの原因の80~90%を防ぎます。
※シルガード9は2023年4月より公費接種となりました。
シルガード9は9歳〜15歳未満では2回接種(①初回接種、②初回接種後6〜12か月)が認められています。2回接種でも有効性が確認されていますが、お勧めは15歳以降での3回接種です。
厚生労働省ホームページ
平成9年4月1日より以前に生まれた方は公費接種の対象にはなりません。
性交経験があればワクチンの効果が下がる可能性がありますが、予防効果は十分あります。
ご希望の方はシルガード9をお勧めします。
費用 | 1回27,500円(税込) |
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