赤ちゃんの頭の形はいつまで変わる?矯正可能な時期と対処法を解説|ななほしクリニック|初芝駅の形成外科・皮膚科・婦人科・美容皮膚科

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赤ちゃんの頭の形はいつまで変わる?矯正可能な時期と対処法を解説

赤ちゃんの頭の形はいつまで変わる?矯正可能な時期と対処法を解説|ななほしクリニック|初芝駅の形成外科・皮膚科・婦人科・美容皮膚科

赤ちゃんの頭の形が気になるのは、いつまで?

赤ちゃんの頭の形が少し歪んでいる・・・そんな不安を抱える保護者の方は、決して少なくありません。

実際、生後まもない赤ちゃんの約40〜50%に頭の形の偏りが見られるという報告もあります。

赤ちゃんの頭の骨は大人と異なり、いくつかの骨に分かれており、完全に癒合していないため、外からの圧力で変形しやすい状態です。そのため、向き癖や寝る姿勢によって、頭の形が左右非対称になったり、後頭部が平らになったりすることがあります。

では、この頭の形はいつまで変わるのでしょうか?そして、矯正が可能な時期はいつまでなのでしょうか?

この記事では、形成外科専門医の視点から、赤ちゃんの頭の形が変わる時期、自然に治る可能性、ヘルメット治療が有効な月齢、そして頭の形外来での診療内容について詳しく解説します。

頭の形が変わる時期と骨の成長

赤ちゃんの頭の骨は、脳の成長に合わせて成長・拡大できるように、とてもやわらかくできています。

特に**生後7ヶ月頃まで**は、頭蓋骨が急速に成長する時期であり、この時期は向き癖などによる外部からの圧力で簡単に変形してしまいます。その後も成長を続けますが、**1歳を過ぎる頃**には成長は緩慢になり、**1歳半前後**でその形状はほぼ定まります。

この頃になると、頭蓋骨を構成している各骨の縫合部分が固定化し始め、全体の硬度が更に増していくため、頭の形状をそのまま維持しながら極めて緩やかに成長は進んでいきます。

つまり、頭の形を矯正できる可能性が高いのは、**生後7ヶ月頃まで**、遅くとも**1歳半まで**ということになります。

この時期を過ぎると、骨の成長が落ち着き、形状を変えることが難しくなっていきます。

自然に治る可能性はどのくらい?

「様子を見ていれば自然に治るのでは?」

そう考える保護者の方も多いかもしれません。確かに、軽度の頭の形の歪みであれば、成長とともに自然に改善することもあります。

しかし、すべてのケースで自然に治るわけではありません。ニュージーランドの調査では、生後4ヶ月時点で約20%の赤ちゃんに頭蓋変形が確認され、そのうち生後24ヶ月でも3.3%に変形が残っていたというデータがあります。

また、日本では生後1ヶ月の赤ちゃんの50.0%に頭の形のゆがみがあり、生後6ヶ月時点で44.6%に頭の形のゆがみが残っていると報告されています。

特に、耳の位置やおでこにまで変形がおよぶような重症例では、自然改善は期待しにくく、適切な治療が必要になることもあります。

「このまま様子を見てもいいのか」「治療が必要なのか」を判断するためには、早めに専門医に相談することが大切です。

ヘルメット治療が有効な月齢とは?

頭の形の矯正治療として、近年注目されているのが「ヘルメット治療」です。

ヘルメット治療とは、赤ちゃんの頭の形に合わせて作られた専用のヘルメットを装着し、頭蓋骨の自然な成長を促しながら形状を整える治療法です。手術をするわけでも、無理やり形を矯正するわけでもなく、あくまでも赤ちゃんの自然な骨の発達に沿って、あらかじめ綺麗な頭の形の枠組みを作り、そのかたちに合わせて成長を促すというイメージです。

ヘルメット治療の適正月齢

ヘルメット治療の矯正効果が最も高くなる適正月齢は、**生後3ヶ月から7ヶ月頃**がベストとされています。

ただし、スターバンドなどのヘルメットの重量を支える首の力が必要となるため、定頸(首が据わる)していることが条件となります。首が座っていないとヘルメットの重さが負担になってしまうため、首が座ってから頭蓋骨が成長する時期にご検討ください。

適正月齢の中でも「早いスタート」であるほど良い結果が出やすくなります。1歳未満の赤ちゃんの頭は、日を追うように成長していきます。その期間であれば「柔らかい頭」の状態なので矯正しやすく、4〜5ヶ月頃の月齢であればヘルメットを日常的に装着することに対しても順応しやすいため、最も負担なく結果を出すことができます。

治療期間と装着時間

ヘルメット治療の期間は、一般的に**6ヶ月から1年程度**です。

最初は数時間から慣らしていき、徐々につけている時間を長くしていきます。最終的にはお風呂の時間以外、寝ているときも含めて**1日23時間**つけているのが目標となります。

ヘルメットをかぶり始めてからは、2〜6週間ごとにヘルメットを調整・経過をみていき、約6ヶ月ほどで治療が終了します。

出典赤ちゃんの頭のかたち相談室「ヘルメット治療とは?必要性、費用や治療の流れを解説」より作成

頭の形外来での診療内容

「頭の形外来」では、赤ちゃんの頭の形に関する専門的な診療を行っています。

当院でも、頭の形外来を設けており、初診時の相談の流れや準備事項についてガイダンスを提供しています。

初診での診療内容

初診では、まず赤ちゃんの頭の形のゆがみが「病気によるもの」か、「病気でないもの」かを適切に診断します。

頭がゆがむ原因は、大きく分けて2つあります。骨が早期にくっついてしまう「頭蓋縫合早期癒合症」に代表される病気によってゆがんでしまう「病的頭蓋変形」と、子宮内、お産時、むきぐせなど外部からの圧力を受けてゆがんでしまう「位置的頭蓋変形」があります。

まずは適切な頭蓋健診を受けることが必要です。

3Dスキャンによる正確な測定

頭の形外来では、世界に数台しか存在しない最高峰のスキャナーを使用して、赤ちゃんの頭の形を正確に測定します。

この3Dスキャンにより、頭のゆがみの重症度を客観的に評価し、治療の必要性を判断します。

治療方針の相談

診断結果に基づき、治療が必要かどうか、どのような治療が適しているかを丁寧に説明します。

位置的斜頭症すべてが治療の適応ではなく、理学療法で十分改善可能なこともあります。しかし、耳の位置やおでこにまで変形がおよぶような重症例では、ヘルメット療法以外に有効な治療法がありません。

当院が何よりも大切にしているのは「ご家族のお考え」です。治療に進むかどうかは、ご家族の判断を最優先します。

家庭でできる頭の形のケア

ヘルメット治療を検討する前に、ご家庭でできるケアもあります。

頭の形のゆがみは、日常のちょっとした工夫でかなり防ぐことができます。

向き癖の改善

赤ちゃんに向き癖(好んで向く方向)がある場合は、向き癖の反対側から声をかけたりおもちゃを見せたりして、できるだけ両側に首を向ける機会を作りましょう。

ベビーベッドでも向き癖の方向を壁側に、反対側を人が生活する側に配置すると、赤ちゃんがそちらを向くよう促せます。

タミータイム(うつぶせ遊び)

赤ちゃんが起きているときに、大人が見守りながらお腹を下にして遊ぶ時間を取り入れましょう。

タミータイムは頭の同じ箇所への圧力を減らすだけでなく、首や背中の筋肉を鍛え、運動発達を促す効果があります。

ただし、睡眠中の安全を守るため、基本は「仰向け」で寝かせることが大前提です。うつぶせに寝かせるとSIDS(乳幼児突然死症候群)のリスクが高まるため、特別な医師の指示がない限りうつぶせ寝は避けましょう。

抱っこや姿勢替え

起きている間は、できるだけ長時間同じ姿勢で寝かせっぱなしにせず、抱っこをしたり、抱っこひもで縦抱きにしたりして過ごす時間を増やしましょう。

こうすることで後頭部への持続的な圧迫を減らせます。

相談のタイミングはいつがベスト?

「いつ相談すればいいのか分からない」という声をよく耳にします。

結論から言えば、**気になったらすぐに相談する**ことをおすすめします。

特に、以下のような場合は早めの相談が大切です。

  • 生後1ヶ月頃から頭の形の歪みが気になる
  • 向き癖が強く、いつも同じ方向を向いている
  • 後頭部が平らになっている(絶壁)
  • 頭の左右差が目立つ
  • 耳の位置が左右でずれている

乳児の頭蓋変形が重度の場合、健診で何もせずに様子を見ることは禁忌に近いと考えます。貴重な治療の機会を逸することなく、まずは治療の必要性について正しく評価するために、専門外来を受診することを強くお勧めします。

「もっと早く診せていたら・・・」そう口にされる方もいます。そんな後悔をしないためにも、少しでも気になることがあれば、早めに当院へご相談ください。

まとめ:赤ちゃんの頭の形は早めの対応が大切

赤ちゃんの頭の形が変わる時期は、**生後7ヶ月頃まで**が最も変化しやすく、**1歳半前後**でほぼ定まります。

ヘルメット治療が有効な月齢は、**生後3ヶ月から7ヶ月頃**がベストであり、早いスタートであるほど良い結果が出やすくなります。

自然に治る可能性もありますが、重症例では適切な治療が必要になることもあります。「このまま様子を見てもいいのか」「治療が必要なのか」を判断するためには、早めに専門医に相談することが大切です。

当院では、頭の形外来を設けており、初診から治療まで一貫してサポートしています。3Dスキャンによる正確な測定と、形成外科専門医による診断で、お子さまの頭の形に関する不安を解消します。

一人で悩まず、まずは専門家に話してみることが、赤ちゃんにとっても保護者にとっても安心につながります。

頭のかたちは、一生付きあっていくものです。貴重な治療の機会を逸することなく、早めにご相談ください。

ななほしクリニックでは、赤ちゃんの頭の形に関するご相談を承っています。お気軽にお問い合わせください。

著者

久米川 真治(くめかわ しんじ) 医師
ななほしクリニック 院長

形成外科・皮膚科・美容皮膚科を専門とする医師。
保険診療から自費診療まで幅広い臨床経験を有し、形成外科専門医として、疾患の正確な診断と患者負担の少ない治療を重視した診療を行っている。

本サイトでは、医師としての臨床経験と医学的根拠に基づき、症状・治療法・注意点について、一般の方にも理解しやすい医療情報の発信を行っている。