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生理痛は多くの女性が経験する症状ですが、その程度は人それぞれです。
ほとんど痛みを感じない方もいれば、動けなくなるほどの痛みに悩まされる方もいます。日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、一度婦人科を受診することをおすすめします。
堺市で生理痛にお悩みの方に向けて、婦人科での検査内容や治療方法について詳しく解説します。
生理痛とは?月経困難症について
生理痛は、生理の直前から生理中にかけて子宮が収縮することで起こる下腹部や腰の痛みです。
頭痛や胃痛、吐き気、めまい、下痢などを伴うこともあります。これらの症状の主な原因は、子宮内膜から放出されるプロスタグランディンという物質が、さまざまな臓器の平滑筋を収縮させることです。

日常生活に支障をきたすほど強い痛みがある場合を「月経困難症」といいます。月経困難症は大きく2つに分けられます。
機能性月経困難症
子宮などに特別な病気が見当たらないものを機能性(原発性)月経困難症といいます。
プロスタグランディンの過剰産生などが原因とされており、10代から20代に多くみられます。著しい痛みは1日前後の短い時間に集中することがほとんどです。
器質性月経困難症
子宮筋腫や子宮内膜症、子宮形態異常などの病気が関与しているものを器質性(続発性)月経困難症といいます。
多くは月経の4〜5日前から月経後まで続く持続性の鈍痛です。子宮筋腫や子宮内膜症が原因となることが多く、その頻度は稀ではありません。
婦人科を受診するタイミング
次のような症状がある場合は、早めに婦人科を受診することをおすすめします。
- 鎮痛剤を飲まずにいられないほどの腹痛
- 仕事や学業に集中できないほどの痛み
- ある時から急に生理痛がひどくなり、悪化している
- 何日も続く月経痛
- 市販の鎮痛剤が効かない
特に、急に生理痛がひどくなった場合は注意が必要です。
子宮内膜症などの病気が隠れている可能性があります。現時点で子宮内膜症と診断されなくても、月経痛を放置すると子宮内膜症に進展する可能性があるため、早期の相談が大切です。
婦人科での検査内容
婦人科を受診される際のハードルとして、内診への不安があるかと思います。
しかし、受診したら必ず内診を行うというわけではなく、必要な方にのみ実施するものです。内診が必要でこれまで内診を受けたことがない方には、実際に診察を行う前にどんな診察を行うのか、どんな器具を使用するのかを詳しく説明します。

問診
まずは問診で、月経周期や症状の程度、いつから症状が出ているかなどを詳しくお聞きします。
基礎体温表などを用いてご自身の月経周期と症状をともに記録しておくと、診察の際に大変参考になります。
子宮や卵巣の診察
子宮筋腫や子宮内膜症などの器質的異常がないか確認します。
超音波検査(エコー検査)を用いて、子宮や卵巣の状態を詳しく調べます。
血液検査
甲状腺ホルモンやプロラクチン(下垂体ホルモン)などの異常によっても月経不順や月経痛をきたすことがあるため、必要に応じて血液検査を行います。
また、月経量が多い場合は貧血の有無も確認します。
婦人科での治療方法
検査の結果に基づいて、症状の程度や状況に応じた治療を行います。

鎮痛剤による治療
痛みの原因物質であるプロスタグランディンの産生を抑える働きがある鎮痛剤を使用します。
痛みが強くなってからの服用では効果が少ないため、月経開始予定日から定時での服用が効果的です。ただし、過剰に服用すると胃潰瘍や薬物乱用性頭痛を引き起こすことがあるため注意が必要です。
低用量ピルによる治療
低用量ピルは排卵を抑えて生理を軽くする効果があります。
月経困難症に対する治療薬として保険適用となっており、痛みの緩和だけでなく、月経日をずらすことも容易になります。また、月経量を少なくすることで貧血も改善できます。
黄体ホルモン製剤・ミレーナ
エストロゲン剤が服用できない方には、黄体ホルモンのみのジェノゲストがあります。
また、子宮内に挿入するミレーナという器具もあり、これらは子宮内膜症の治療にも使われます。
漢方薬による治療
体質や症状に応じて、漢方薬を用いた治療も効果があります。
西洋医学的な治療と併用することで、より効果的な症状の緩和が期待できます。
器質的異常がある場合の治療
子宮筋腫などの器質的異常がある場合には、それに対する治療を行います。
薬による治療のほか、病状によっては手術が必要となる場合もあります。腹腔鏡手術やロボット支援下手術など、低侵襲手術を積極的に行っている医療機関もあります。
自分でできる生理痛の緩和方法
医療機関での治療と併せて、日常生活でできる対処法もあります。

体を温める
月経時のお腹や腰の保温は有効です。
カイロや湯たんぽを使って下腹部を温めたり、温かい飲み物を飲んだりすることで、子宮の強い収縮を予防できます。
十分な栄養と睡眠
月経の時期は、過労を避け、十分な栄養や睡眠を取って体調変化に備えましょう。
リラックスできる環境を整えることも大切です。
適度な運動
軽い運動やストレッチは血行を促進し、痛みの緩和に役立ちます。
ただし、痛みが強い時は無理をせず、体を休めることを優先してください。
記録をつける
ご自身の月経周期や症状を記録しておくことで、月経に向けて体と気持ちの自己コントロールを行うことができます。
基礎体温を合わせて記録しておくと、医療機関を受診された場合にも大変参考になります。
月経前症候群(PMS)について
月経の前になると決まって不快な症状が現れ、身体的・精神的に日常生活にまで支障をきたすことをPMS(月経前症候群)といいます。
個人差はありますが、月経前3〜10日前くらいから症状が現れ、月経が始まるとともに軽くなり消失するのが特徴です。
PMSの主な症状
- イライラや気分の落ち込み
- 不安感
- 乳房やおなかの張り
- 頭痛
- むくみ
- 食欲の変化
PMSの治療
排卵による黄体ホルモンが原因と考えられており、ピルによる排卵の抑制が最も効果的です。
漢方薬や安定剤なども効果があります。症状がつらい場合は、遠慮なく婦人科にご相談ください。
まとめ
生理痛は多くの女性が経験する症状ですが、日常生活に支障をきたすほどの痛みがある場合は、我慢せずに婦人科を受診することが大切です。
堺市の婦人科では、問診から超音波検査、血液検査まで、丁寧な診察を行い、症状の原因を特定します。子宮筋腫や子宮内膜症などの病気が隠れている場合もあるため、早期発見・早期治療が重要です。
治療方法は、鎮痛剤、低用量ピル、黄体ホルモン製剤、ミレーナ、漢方薬など、症状の程度や状況に応じて選択できます。内診への不安がある方も、事前に詳しく説明を受けられるため、安心して受診していただけます。
月経痛を放置すると子宮内膜症に進展する可能性もあるため、つらい症状がある場合は早めにご相談ください。
ななほしクリニックの婦人科では、女性専用の待合室を設けており、女性医師が在籍しています。月経トラブルでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。詳細はこちら
著者情報
院長
久米川 真治(くめがわ しんじ)

経歴
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2015年3月 |
和歌山県立医科大学医学部 卒業 |
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2015年4月 |
和歌山県立医科大学付属病院 |
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2017年4月 |
和歌山県立医科大学形成外科 学内助教 |
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2022年7月 |
和歌山県立医科大学形成外科 助教 |
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2023年3月 |
医学博士 取得 |
資格
- 日本形成外科学会専門医
- 臨床研修指導医(厚生労働省)
- 医学博士
- リンパ浮腫保険診療医
- 弾性ストッキング・圧迫療法コンダクター
所属学会
- 日本形成外科学会
- 日本フットケア・足病医学会
- 日本リンパ浮腫治療学会
- 日本リンパ浮腫学会
- 日本美容皮膚科学会





