子宮筋腫・子宮腺筋症・卵巣腫瘍
子宮筋腫・子宮腺筋症・卵巣腫瘍
子宮筋腫とは子宮を構成している平滑筋という筋肉組織由来の良性腫瘍で、比較的若い方から閉経後の方まで高頻度に見られる疾患です。特に症状もなく健康診断で偶然指摘されることも多くあります。
内診と超音波検査、必要によりMRI検査などの所見を併せて診断します。画像所見が典型的な子宮筋腫の像でない場合や、閉経後に増大する場合には、稀な疾患ですが子宮由来の悪性腫瘍の一つである子宮肉腫を疑うことも必要です。当院では当施設内でMRI画像の検査が可能です。
患者さまの年齢や症状、妊娠の希望の有無など、さまざまな要素を考慮して治療の必要性や方法を決めていきます。
症状が強い場合や、悪性の肉腫が疑われる場合、また、不妊の原因になっていると考えられる場合は、手術の対象となります。そうでない場合は薬物療法(偽閉経療法)や対症療法(鉄剤の投与、低用量ピル、ミレーナなど)で治療を行います。
子宮腺筋症は子宮内膜が筋肉の層に入り込んでしまう病気で、月経困難や不妊症の原因になります。
患者さまの年齢や症状、妊娠の希望の有無など、さまざまな要素を考慮して治療の必要性や方法を決めていきます。
薬物療法(低用量ピル、ジェノゲスト、偽閉経療法、ミレーナなど)、手術、対症療法(鎮痛剤など)があります。
卵巣は子宮の左右に一つずつありますが、この部位に発生する腫瘍を卵巣腫瘍といいます。小さいうちは無症状なことが多く、大きくなったり腹水がたまったりすると症状が現れてきます。50歳代後半が発症年齢の中央値であり、他のがんと比べ若いのが特徴です。卵巣検診は、内診と超音波検査により行います。腟内から観察する経腟超音波検査法を行い、悪性が疑われる場合には、血液検査で腫瘍マーカーの測定、適宜MRI検査を行います。