アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、遺伝的な体質(皮膚のバリア機能が弱い、アレルギー体質)と、環境(乾燥や引っ掻くことなど)の影響が重なって発症します。日本では約10人に1人がこの病気にかかっているというデータがあります。
症状は、生後2~3か月頃から顔、特に目や耳のまわりにかゆみを伴う湿疹が現れることが多いです。その後、首やひじ、ひざの内側などに広がることもあります。特徴として、左右対称に湿疹ができ、皮膚が乾燥しやすくなります。かき壊してしまうと、湿疹が広がり悪化することがあるため、早めに治療を始めることが大切です。子どもの頃にしっかり治療することで、症状が軽くなったり、治ったりすることも可能です。
アトピー性皮膚炎の原因は、皮膚のバリア機能が低下していること、アレルギー体質、心理的なストレスなどが関係しています。
かゆみを伴う赤みや湿疹が体のさまざまな部分に現れ、左右対称に広がります。湿疹ができる場所は年齢によって異なりますが、顔や首、関節部分にできやすいです。アトピー性皮膚炎は乳幼児期に発症し、小児期に治ることもあれば、成人しても続くことがあります。また、汗や衣類の摩擦、ダニ、花粉、ペットの毛、ストレスなどが原因で症状が悪化することがあります。
診断のためには、採血を行い血液中のIgE値や好酸球数、TARC値などを調べます。特にTARC値は病気の状態や治療の効果を確認するのに役立ちます。
アトピー性皮膚炎の治療は、次のような方法を組み合わせて行います。
特に秋から冬にかけては乾燥が強くなるため、しっかり保湿を心がけましょう。また、ストレスや疲労が悪化の原因となることもあるので、無理をせずリラックスする時間を持つことが大切です。重症や難治の場合には、シクロスポリン内服や紫外線療法、心身医学的治療なども検討します。最近では生物製剤も利用されるようになっています。基本的には外来での外用療法を中心に、皮疹の程度に応じてこれらの治療を適切に組み合わせて行います。