IPL
IPL
IPL(Intense Pulsed Light)という特殊で強力な光線を光に照射することで、その光がメラニン色素に反応しシミを薄くすることでシミ治療に効果を発揮します。さらに光の刺激により線維芽細胞を活性化させ、コラーゲンが増加するため皮膚にハリが出たり、若返り治療に使われることも多い治療でフォトフェイシャルと呼ばれます。近年、酒さ、ニキビ、ニキビ跡にも高い効果が得られることがわかり、注目を集めている治療です。レーザー治療とは違い、広帯域の波長を発振することが可能なキセノン(Xe)フラッシュランプを用いた光治療であり光をエネルギーとして用いた治療です。
レーザーでは単一波長でレーザーが照射できますが、IPLは様々な光が集合しており、多波長の照射となります。NordlysのPR530のアプリケータであると、530-750nmの間の光が、「ずばっ」と同時に出ています。
レーザーでは、位相は揃っており、波の打ち方が均一であります。イメージとしては兵隊が行進をしているようなものです。一方IPLでは、様々な光の集合体であることから、スクランブル交差点の雑踏のように光の方向、位相が様々であり、色々な光がでてきます。
レーザーはターゲットに向かって一直線に照射できるため、広がりが少なく照射ができます。一方IPLでは、様々な光のため広がりのある光がでます。
VL555,PR530:適応 色素性疾患・血管性疾患・スキンリジュビネーション
メラニンとヘモグロビンをターゲットにすることで治療効果があります
(左:治療前、右;治療2回後)
血液中のヘモグロビンとオキシヘモグロビンをターゲットにして血管壁を70 ℃で約1 ms加熱します。血管壁が破壊され、目に見える小さな血管やびまん性紅斑が取り除かれます。
(左:治療前、右;治療3回後)
表層真皮の温度上昇により、線維芽細胞を刺激しコラーゲンの産生を促します。また毛穴を小さくし肌を滑らかにします。
(左:治療前、真ん中;治療1回1か月後、右;治療1回2か月後)
一般的なIPLは、波長域が400nm~1200nm程と広いため、水に反応しやすい特徴があります。組織内の水分吸収による熱傷を避けるために冷却コンタクトクーリングが必要となります。しかし、Nordlysではデュアルモードフィルターが搭載されています。通常のカットフィルターに加え、アプリケーター内に還流している水そのものによるウォーターフィルターにより950nm以上の波長をカットしています。そのため、熱傷などの副作用・疼痛を軽減し、コンタクトクーリングも必要なく照射可能です。